「推薦コメントお願いします」に固まった経験、ありませんか?
年度末や四半期の終わりになると、こんなメールが届くことがある。
「社内表彰の推薦をお願いします。推薦理由を200〜400字で記入してください」
推薦したい人は決まっている。あの人が頑張っていたのは知っている。でも、いざ文章にしようとすると——
「えーっと、○○さんは……すごく頑張っていました……以上」
……これじゃダメだ。わかっている。でも、具体的に何をどう書けばいいのかわからない。
私もずっとそうだった。でもAIに手伝ってもらうようになってから、推薦文のハードルが一気に下がった。
推薦文が難しい3つの理由
そもそも、なぜ推薦文は書きにくいのか。
1. 「すごい」を言語化するのが難しい
日常的に「助かってるな」と感じていても、それを文章で具体的に説明するのは別のスキル。感謝の気持ちはあるのに、言葉にならない。
2. ちょうどいい温度感がわからない
褒めすぎると大げさに見えるし、控えめすぎると推薦になっていない。ビジネス文書としての適切なトーンが難しい。
3. 書き慣れていない
お礼メールや日報と違って、推薦文を書く機会は年に数回程度。慣れていないから余計に時間がかかる。
こういう「たまにしかやらないけど、ちゃんと書きたいタスク」は、AIの得意分野だ。
AIへのプロンプト例
実際に使っているプロンプトがこちら。
社内表彰の推薦文を書いてください。
【推薦する人】営業部の佐藤さん
【表彰の種類】四半期MVP
【推薦理由のエピソード】
・新規クライアント3社を獲得した
・後輩2人の営業同行を毎週やって育成にも貢献していた
・既存顧客のクレーム対応を迅速にやって、逆に信頼を深めた
【文字数】300字程度
【トーン】堅すぎず、でも公式の場で読まれても問題ないレベル
コツはエピソードを箇条書きで入れること。「すごかった」ではなく「何をしたか」を3つくらい入れるだけで、AIの出力が一気に具体的になる。
実際のビフォーアフター
AI導入前(自力で書いた推薦文)
佐藤さんは今期とても頑張っていました。
新規のお客様も増え、後輩の指導もしっかりやっていて、
チームに欠かせない存在です。ぜひ表彰をお願いします。
……悪くはないけど、誰にでも当てはまりそうな文章になってしまっている。
AI導入後(Claudeの出力を微調整)
佐藤さんを四半期MVPに推薦します。
今期、佐藤さんは新規クライアント3社の獲得という
目に見える成果を上げただけでなく、後輩2名への
週次の営業同行を欠かさず実施し、チーム全体の
底上げに貢献しました。
特に印象的だったのは、既存顧客からのクレームに対して
即日で訪問対応を行い、結果としてお客様から
「御社の対応力に改めて信頼を感じた」という言葉を
いただいた件です。
数字を出しながらも周囲を巻き込み、チームとして
成長できる環境を作っている点が、まさにMVPに
ふさわしいと考えます。
具体的な数字とエピソードが入っているだけで、「この人のことをちゃんと見ている」という説得力が生まれる。
推薦文で使える場面いろいろ
社内表彰だけでなく、こんな場面でも同じテクニックが使える。
- MVP投票のコメント欄: 全社アンケートの自由記述で毎回悩む人に
- 360度評価のフィードバック: 同僚の良い点を具体的に書きたいとき
- 送別会の寄せ書き: 「お世話になりました」以外の言葉が浮かばないとき
- 社内報の紹介文: 新メンバーや異動者の紹介コメントを頼まれたとき
どれも「気持ちはあるのに、言葉にできない」系のタスク。AIはそのギャップを埋めてくれる。
推薦文をAIで書くときの注意点
便利だけど、いくつか気をつけたいポイントもある。
事実確認は必ず自分でやる
AIはプロンプトに書いた情報をもとに文章を作るだけ。「新規3社」が本当に3社だったか、数字やエピソードの正確さは自分で確認しよう。間違った内容で推薦してしまうと、推薦された側も困る。
自分の言葉を少し混ぜる
AIの出力をそのまま出すのではなく、自分が実際に感じたことを一文だけ足すと、ぐっとリアリティが増す。たとえば「隣の席で見ていて、本当に頭が下がる思いでした」のような一言。
機密情報や個人情報に注意
売上の具体的な金額や顧客名など、社外のAIサービスに入力してよい情報かどうかは社内ルールを確認すること。心配なら、固有名詞を伏せてプロンプトを書いても十分な出力が得られる。
まとめ
推薦文は「気持ちはあるのに書けない」という、ちょっともどかしいタスクだ。
でもAIにエピソードを箇条書きで渡すだけで、3分もかからずに「ちゃんと伝わる推薦文」が仕上がる。あとは事実確認と、自分らしい一言を足すだけ。
次に「推薦コメントお願いします」というメールが来たら、今度こそ固まらずに済むはずだ。あの人の頑張りを、ちゃんと言葉にして届けよう。