何が起きたか
月末の経理処理で、請求書の送付先を1件飛ばしてしまった。
幸い翌日に気づいてなんとかなったけれど、上司からは「チェックリストを作って確認しながらやって」と言われた。でも、いざチェックリストを作ろうとすると、何をどの順番で並べればいいか意外と難しい。
「自分では全部覚えてるつもり」なのに、書き出してみると抜けがある。そこで、AIに業務の流れを伝えてチェックリストを作ってもらうことにした。
チェックリストを自分で作ると何が難しいか
実は「チェックリストを作る」こと自体がけっこう大変だ。
- 作業を全部洗い出すのが面倒:普段なんとなくやっている作業を言語化するのは意外と難しい
- 順番の整理に迷う:どの順番が一番効率的なのか考え出すとキリがない
- 抜け漏れに自分では気づけない:「いつもやっているから大丈夫」と思っている作業ほど書き忘れる
- 見やすいフォーマットに整えるのも手間:Excelで罫線引いて……とやっていると30分以上かかる
結局、チェックリストを作ること自体が「面倒な業務」になってしまい、後回しにしがちだった。
AIにチェックリストを作ってもらう方法
やり方はシンプル。AIに業務の概要と目的を伝えて、「チェックリスト形式で出して」とお願いするだけ。
今回は「月末の経理処理」を例に、ChatGPT・Claude・Copilotの3つで試してみた。
使ったプロンプト
あなたは事務職の業務改善アドバイザーです。以下の業務について、抜け漏れのないチェックリストを作ってください。
【業務】月末の経理処理 【主な作業】請求書の発行・送付、入金確認、経費精算のとりまとめ、仕訳入力、月次レポート作成 【注意点】請求書の送付漏れが過去にあった。ダブルチェック用の項目も入れてほしい 【形式】チェックボックス付きのリスト形式。大カテゴリ→小項目の階層構造で
3つのAIを比較した結果
ChatGPT(GPT-4o)
大カテゴリを「事前準備→請求書発行→入金確認→経費精算→仕訳入力→月次レポート→最終確認」と時系列で並べてくれた。各カテゴリに3〜5個の小項目があり、実用的な粒度のリストが出てきた。
特に良かったのは、最後に「送付済みリストと請求先マスタを突合して漏れがないか確認」というダブルチェック項目を自然に入れてくれたこと。プロンプトで「ダブルチェックを入れて」と指示した通りだけど、ちゃんと具体的なやり方まで書いてくれた。
Claude
Claudeは時系列の並びに加えて、各項目に**「なぜこの手順が必要か」の一言メモ**を添えてくれた。たとえば「請求書の通し番号を確認 → 欠番があると税務調査時に指摘されるリスクがあるため」のような感じ。
新人に引き継ぐときにそのまま使えるレベルで、背景知識ごとセットで出してくれるのがClaudeらしいと思った。また、「月末3営業日前にやること」「月末当日にやること」「翌月初にやること」とタイミング別に分けてくれたのも実用的だった。
Copilot
Copilotは箇条書きでシンプルにまとめてくれた。項目数は他の2つより少なめだったが、Excelに貼り付けやすいタブ区切り形式でも出力してくれたのが便利だった。「Excelのチェックリストテンプレートに合わせて」と追加で頼んだら、チェックボックス列・担当者列・完了日列まで入れた表形式にしてくれた。
どれが一番使えた?
正直、どれを使っても自分で一から作るより圧倒的に早くて網羅的だった。あえて選ぶなら用途次第。
| 用途 | おすすめ |
|---|---|
| まず素早くリストが欲しい | ChatGPT |
| 引き継ぎ資料としても使いたい | Claude |
| Excelで管理したい | Copilot |
私は最終的に、Claudeで作ったリストをベースに、Copilotで表形式に整えて使っている。
やってみて気づいたコツ
AIにチェックリストを作ってもらうときのポイントをまとめておく。
1. 業務の目的と背景を伝える 「月末処理のチェックリスト」だけだと、どの会社でも使える一般的なリストが出てくる。「請求書の送付漏れがあった」「新しく入った人にも分かるようにしたい」など、なぜ必要なのかを伝えると精度が上がる。
2. 「抜けてそうな項目はある?」と聞く 最初の出力をそのまま使うのではなく、「他に追加すべき項目はありますか?」と聞くと、最初の回答では省略されていた項目を追加してくれることがある。
3. 実際の業務に合わせて微調整する AIが出したリストはあくまで「たたき台」。自社のルールや担当者の分担に合わせて項目を足したり削ったりする作業は必要。でも、ゼロから考えるのと、たたき台を修正するのでは労力が全然違う。
4. 定期的に見直す 業務フローが変わったら、変更点をAIに伝えて「このチェックリストを更新して」と頼めば、差分だけ修正してくれる。メンテナンスも楽になる。
まとめ
チェックリスト作成は地味だけど、ミスを防ぐために本当に大事な作業だと思う。でも「面倒だから後回し」にしがちなのも事実。
AIを使えば、5分もかからずに実用レベルのチェックリストが手に入る。しかも自分では気づかなかった項目まで網羅してくれるので、「作って終わり」ではなく「作ったことで業務の抜け漏れが見つかる」というおまけ付き。
月末処理に限らず、入社手続き、イベント準備、引っ越し作業など、手順が多い業務ならなんでもAIに任せられる。チェックリスト作成、ぜひ試してみてほしい。