きっかけは「また私ですか?」の一言
オフィスの掃除当番表を作るのは、毎月わたしの仕事だ。
Excelで名前を並べて、週ごとに割り振って、祝日を避けて……。手作業でやっていたのだが、ある月、同僚から**「先月も月曜だったんですけど、また月曜ですか?」**と言われてしまった。
悪気はなかったのだけど、たしかに確認してみると、同じ人が同じ曜日に偏っていた。手作業だと、こういう偏りに気づけないのが厄介なところ。
「もう少し公平にできないかな……」と思って、AIに当番表を作ってもらうことにした。
当番表づくり、なぜ地味に難しいのか
「名前を順番に並べるだけでしょ?」と思うかもしれない。でも実際にやると、けっこう考えることが多い。
- 祝日・有給を避ける必要がある:カレンダーを見ながら手動で調整するのが面倒
- 公平性の担保が難しい:月曜日は祝日が多いので、月曜担当の人だけ回数が少なくなったりする
- 複数の当番を同時に管理しがち:掃除、電話番、ゴミ出し、来客対応……それぞれ別に考えると頭がパンクする
- 「前回いつだったか」を覚えていない:先月の表を見返して調整する手間がかかる
つまり、単純そうに見えて、条件が多いパズルなのだ。
AIに当番表を作ってもらう方法
やり方はとてもシンプル。AIに「メンバー・期間・ルール」を伝えるだけ。
使ったプロンプト
あなたは総務部の業務改善アドバイザーです。以下の条件で、2026年4月の掃除当番表を作ってください。
【メンバー】田中、鈴木、佐藤、山田、高橋(5名) 【頻度】毎週月曜・木曜の2回 【ルール】
- 各メンバーの担当回数をなるべく均等にする
- 同じ人が2回連続にならないようにする
- 祝日(4/29 昭和の日)は除外する 【形式】表形式で、日付・曜日・担当者を一覧にしてください
3つのAIで比較してみた
ChatGPT(GPT-4o)
日付・曜日・担当者の3列の表をサッと出してくれた。祝日もきちんと除外されていて、各メンバーの**担当回数が均等(各1〜2回)**になっていた。
さらに、表の下に「各メンバーの担当回数サマリー」を自動で付けてくれたのが地味に便利。上司に「ちゃんと公平に割り振ってます」と見せるときの説得材料になる。
Claude
Claudeは表を作ってくれたうえで、「この割り振りにした理由」を添えてくれた。たとえば「田中さんを月初に配置したのは、月末は経理業務で忙しい可能性を考慮したため」のような一言。
実際にはそこまでの事情は伝えていなかったので、やや推測が入っている部分もある。でも、「なぜこの配置なのか」を説明できる当番表というのは新鮮だった。メンバーから「なんで?」と聞かれたときに答えやすい。
Copilot
Copilotは表形式の出力が得意で、そのままExcelに貼り付けられる形で出してくれた。さらに「Excelで管理するなら、VLOOKUP関数で翌月以降も自動ローテーションできますよ」と、Excelの活用法まで提案してくれたのが嬉しかった。
どれが一番使えた?
いつも通り、どれも手作業より圧倒的に速くて正確だった。用途で使い分けるのがおすすめ。
| 用途 | おすすめ |
|---|---|
| パッと表を作りたい | ChatGPT |
| 割り振り理由も説明したい | Claude |
| Excelで長期運用したい | Copilot |
わたしは最終的に、Claudeで表と理由を出してもらい、Copilotでエクセル向けに整えるという流れで落ち着いた。
さらに便利な使い方:複数の当番を一括管理
掃除だけでなく、電話番・ゴミ出し・来客対応なども当番制にしている職場は多いと思う。
そんなときは、プロンプトにこう追加するだけ。
上記に加えて、電話当番(毎日午前)とゴミ出し当番(毎週金曜)も同時に割り振ってください。掃除当番と電話当番が同日に同じ人にならないようにしてください。
こうすると、複数の当番表を矛盾なく一括で作ってくれる。手作業で3つの表を見比べながら調整していた時間が、まるまる浮く。
AIに当番表を作ってもらうコツ
実際に何回か使ってみて分かったポイントをまとめておく。
1. メンバーの制約を伝える
「佐藤さんは水曜が在宅勤務なので除外」「山田さんは4/14〜4/18が出張」のように、個別の事情を伝えると、それを考慮した割り振りにしてくれる。これを手作業でやろうとすると本当に大変だったので、ここが一番AIの恩恵を感じた部分。
2. 「公平性チェック」を頼む
表を出してもらった後に、「各メンバーの月曜担当回数と木曜担当回数を集計して、偏りがないか確認してください」と追加で聞く。すると、回数の偏りを自動で検出して修正案まで出してくれる。
3. 前月の表を渡すとさらに精度アップ
「先月はこの割り振りでした」と前月の表を貼り付けて、「前月との連続性も考慮してください」と伝えると、月をまたいだ偏りも防いでくれる。
4. 出力形式を指定する
「Markdown表で」「CSV形式で」「タブ区切りで」と指定すれば、そのままExcelやGoogleスプレッドシートに貼れる形で出力してくれる。フォーマット変換の手間がなくなる。
まとめ
当番表づくりは、誰かがやらないといけないけど、感謝されにくい仕事の代表格だと思う。しかも、少しでも偏ると「不公平だ」とクレームが来る。
AIを使えば――
- 5分で公平な当番表が完成
- 祝日・出張・在宅勤務も自動で考慮
- 複数の当番を矛盾なく一括管理
- 「なぜこの割り振りか」も説明できる
手作業で30分かけて作って文句を言われるより、AIで5分で作って「ちゃんと回数も均等ですよ」と見せるほうが、ずっとスマートだ。
次に当番表を作るとき、ぜひAIに「この5人で公平に割り振って」とお願いしてみてほしい。「こんなに楽だったのか」と驚くはずです。