「MTGってなんですか?」と聞かれてドキッとした
新しく入ってきた後輩に「すみません、MTGってなんですか?」と聞かれたとき、一瞬フリーズした。
ミーティングの略だよ、と答えたものの、よく考えたらうちの会社にはこういう略語や専門用語がゴロゴロ転がっている。NR(直帰)、FYI(参考まで)、KPI、ASAP、CS(カスタマーサポート)……。長くいると当たり前に使っているけど、新しく来た人には暗号みたいなものだ。
「用語集があったら便利だよな」と思いつつ、一から作るのは面倒すぎて誰もやらない。そこでAIに手伝ってもらったら、1時間もかからず立派な用語集ができた。
なぜ社内用語集は「あったらいいのに」止まりなのか
用語集が作られない理由は、だいたいこの3つ。
- どこから手をつければいいか分からない:用語が多すぎて、何を載せるべきか判断できない
- 説明を書くのが面倒:意味は分かっていても、人に伝わる文章にするのは別スキル
- 作っても更新されない:一度作って終わり→古くなって使われなくなるパターン
要するに、「集める」「書く」「整える」の3ステップ全部が面倒だから放置される。AIはこの3つとも手伝ってくれる。
ステップ1:まず用語を洗い出す
いきなり完璧なリストを作ろうとしなくて大丈夫。まずは思いつくままにAIチャットに投げる。
「以下は社内でよく使われている用語・略語です。他にオフィスでよく使われそうな略語や業務用語があれば追加して、一覧にしてください。」
・MTG
・NR
・FYI
・ASAP
・KPI
・OJT
・CC
・BCC
すると、AIが自分では思いつかなかった用語も含めてリストを拡張してくれる。ここで自社特有の用語(たとえば社内システムの名前や部署の略称)は自分で追加しよう。AIは一般的な用語は得意だけど、さすがに社内独自の言葉までは知らない。
ステップ2:用語の説明を書いてもらう
リストができたら、次は説明文。ここがAIの本領発揮ポイント。
「以下の社内用語リストについて、新入社員でも分かるように、それぞれ1〜2文で意味と使われる場面を説明してください。表形式でお願いします。」
ChatGPTで試すと、こんな感じで返ってくる。
| 用語 | 意味 | 使われる場面 |
|---|---|---|
| MTG | Meeting(ミーティング)の略。会議・打ち合わせのこと | 「14時からMTGです」のようにスケジュールやチャットで使われる |
| NR | No Return(ノーリターン)の略。外出先から会社に戻らず直帰すること | 「本日NRです」と上司やチームに連絡するときに使う |
| FYI | For Your Information の略。「参考までに」という意味 | メールやチャットで情報共有するときに添える |
| ASAP | As Soon As Possible の略。「なるべく早く」という意味 | 「ASAP対応お願いします」のように依頼メールで使われる |
| KPI | 重要業績評価指標のこと。目標の達成度を測る数値 | 「今月のKPI達成率は?」のように進捗確認で使われる |
これだけでも十分使える用語集の原型になる。
ステップ3:カテゴリ分けして見やすくする
用語が20〜30個を超えてくると、ただの一覧表では探しにくい。そこでもう一手間。
「この用語リストを『コミュニケーション系』『業務・評価系』『IT・システム系』などのカテゴリに分類して、見出し付きの表にしてください。」
するとAIがきれいにグルーピングしてくれる。カテゴリ名は自社に合わせて変えればOK。
実際にChatGPT・Claude・Copilotで試してみた
同じ用語リストを3つのAIに投げてみたところ、それぞれ個性が出た。
ChatGPTは説明がていねいで、使用例まで付けてくれることが多い。「新人に渡す資料」としてはそのまま使いやすい。
Claudeはシンプルで的確な説明が得意。余計な装飾が少ないので、社内Wikiにコピペしやすい仕上がりになる。
CopilotはExcelやWordとの連携が強み。Copilot in Excelを使えば、スプレッドシート上で直接用語集を整形できるので、Excelで管理したい人には便利。
どれを使っても十分なクオリティの用語集ができるので、普段使い慣れているAIで試すのが一番。
用語集を「生きたドキュメント」にするコツ
作って終わりにしないためのポイントを3つ。
1. 共有フォルダに置いて誰でも編集できるようにする
Googleスプレッドシートや社内Wikiに置くのがおすすめ。「知らない用語に出会ったらここに追加してね」とルール化すれば、みんなで育てる用語集になる。
2. 新しい用語が出たらAIに説明を書いてもらう
新しいプロジェクトが始まると、新しい略語が生まれがち。そのつど「この用語を用語集に追加したいので、新人向けの説明を書いて」とAIに頼めば、数秒で追加できる。
3. 四半期に一度、古い用語を整理する
使われなくなったシステム名や、終了したプロジェクトの略語は削除。AIに「この用語リストの中で、一般的に使われなくなっている用語があれば教えて」と聞くと、整理の手がかりになる。
まとめ
社内用語集は「あったら便利だけど誰も作らない」代表格の資料だった。でもAIを使えば、思いつく用語を箇条書きで投げるだけで、説明付き・カテゴリ分けされた用語集が短時間で完成する。
新人が入ってくるたびに同じ説明を繰り返す手間も減るし、自分自身も「あれ、この略語なんだっけ?」というときに助かる。
まずは10個くらいの用語から気軽に始めてみよう。完璧じゃなくて全然OK。AIと一緒に育てていけばいい。