「企画書を作って」と言われた瞬間、固まる問題
上司から「来週までに業務改善の提案書まとめといて」と言われて、パソコンの前でフリーズした経験、ありませんか?
わたしはあります。何度もあります。
何から書けばいいのか分からない。構成ってどうすればいいの?「背景」と「目的」って何が違うの?──そんな状態でWordを開いたまま30分が経過、なんてことがしょっちゅうでした。
でも最近、AIを「構成づくりの相棒」として使うようになってから、提案書づくりが本当にラクになりました。今回はその方法を、できるだけ具体的に紹介します。
そもそも企画書・提案書って何を書けばいいの?
まず大前提として、企画書や提案書には「だいたいこの順番で書けばOK」というテンプレートがあります。
- タイトル(何の提案か一目で分かるもの)
- 背景・課題(なぜこの提案が必要なのか)
- 提案内容(具体的に何をするのか)
- 期待される効果(やるとどんないいことがあるか)
- スケジュール・費用(いつまでに、いくらで)
- まとめ(改めてお願い)
「こんなの知ってるよ」と思うかもしれませんが、いざ書こうとすると手が止まるんですよね。ここでAIの出番です。
ステップ1:AIに「構成の骨組み」を作ってもらう
最初にやるのは、AIに提案の骨組みを考えてもらうことです。以下のようなプロンプトを使ってみてください。
プロンプト例: あなたは社内向け提案書の作成をサポートするアシスタントです。 以下の条件で提案書の構成案を作ってください。
- テーマ:社内の紙ベースの申請書をデジタル化する提案
- 読み手:部長クラスの管理職
- トーン:堅すぎず、でもカジュアルすぎない程度
- 項目ごとに2〜3行の説明文つきでお願いします
これだけで、AIがかなりしっかりした構成案を出してくれます。大事なのは**「テーマ」「読み手」「トーン」の3つを伝える**こと。この3つがあるだけで、AIの出力の精度がグッと上がります。
ステップ2:各パートの本文を下書きしてもらう
構成ができたら、次はパートごとに本文を書いてもらいましょう。一気に全部書かせるより、パートごとに指示を出すのがコツです。
プロンプト例: 先ほどの構成案の「背景・課題」パートを書いてください。 以下の情報を含めてください。
- 現在、月に約200枚の紙の申請書を処理している
- 記入ミスによる差し戻しが月15件ほど発生
- 申請から承認まで平均3営業日かかっている
- 300文字程度でお願いします
ポイントは具体的な数字や事実を自分で入れることです。AIは文章を整えるのは得意ですが、あなたの職場の実情は知りません。「月200枚」「差し戻し15件」といったリアルな数字を入れることで、説得力のある文章に仕上がります。
ステップ3:「読み手目線」でチェックしてもらう
下書きができたら、最後にAIに読み手の立場でレビューしてもらいましょう。これが意外と使えます。
プロンプト例: 以下の提案書を、部長の立場で読んでください。 「これだと承認しにくいな」と思うポイントがあれば指摘してください。 また、改善案も一緒に教えてください。
(ここに下書きの全文を貼り付け)
AIが「コストの記載がない」「導入後の運用体制が不明」など、自分では気づきにくいツッコミをしてくれます。上司に出す前の"壁打ち相手"としてかなり優秀です。
実際にやってみた:業務改善提案書のビフォーアフター
わたしが以前AIなしで書いた提案書は、正直こんな感じでした。
Before(AIなし):
申請書をデジタル化したいです。紙だと不便なので。コストは調べます。
……うん、これだと通らないですよね。
After(AI活用後):
現在、月間約200枚の紙ベースの申請書を処理しており、記入ミスによる差し戻しが月15件発生しています。デジタル化により差し戻しの削減(推定60%減)と承認リードタイムの短縮(3営業日→1営業日)が見込まれます。初期費用は約30万円、年間の紙・印刷コスト削減額は約18万円を想定しており、2年以内の投資回収が可能です。
同じ人間が書いたとは思えないくらい変わります。もちろん数字は自分で調べたものですが、それを「伝わる文章」に組み立てる部分はAIの力を借りています。
よくある質問
Q. AIが作った文章をそのまま提出していいの?
AIの出力はあくまで「下書き」です。自分の言葉で手直しする工程は必ず入れましょう。特に数字やスケジュールは必ず自分で確認してください。AIはもっともらしいウソをつくことがあります(いわゆる「ハルシネーション」)。
Q. 社外向けの企画書にも使える?
使えます。ただし、社外向けの場合は情報の取り扱いに注意が必要です。社内の機密情報や顧客データをAIに入力しないよう、会社のルールを確認してから使いましょう。
Q. PowerPointのスライドも作れる?
構成や各スライドの文面を考えるところまではAIにお願いできます。デザインや配置は自分で仕上げる必要がありますが、「何を書くか」が決まっているだけで作業スピードはかなり変わります。
まとめ:企画書づくりは「ゼロから書く時代」から「AIと仕上げる時代」へ
企画書や提案書が苦手な人にとって、AIは本当に心強い味方です。
- 構成の骨組みを作ってもらう
- パートごとに本文を下書きしてもらう
- 読み手目線のレビューをしてもらう
この3ステップで、「何を書けばいいか分からない」状態から「あとは仕上げるだけ」の状態に一気に進めます。
大事なのは、AIに丸投げするのではなく、自分の職場のリアルな情報を入れること。数字・事実・背景は自分にしか分からない大切な材料です。AIはその材料を「伝わる文章」に料理してくれる、頼れるアシスタント。
ぜひ次の提案書で試してみてくださいね。