「この作業、どれくらいかかりますか?」が怖い
上司や同僚から「この資料、何時までにできる?」と聞かれて、うまく答えられなかった経験はないでしょうか。
「たぶん1時間くらい…いや、もうちょっとかかるかも…」と曖昧に答えてしまい、結局オーバーしてしまう。あるいは逆に、余裕を持ちすぎて「そんなにかかるの?」と言われてしまう。
実はこの「時間の見積もり」、AIに相談するとかなり助かるんです。今回は、事務職の方が日常業務でAIを使って作業時間を見積もるコツをお伝えします。
なぜ時間の見積もりは難しいの?
人間が時間を見積もるのが苦手なのには、ちゃんとした理由があります。
- 楽観バイアス:「まあ、なんとかなるだろう」と短めに見積もりがち
- 作業の抜け漏れ:メインの作業は思い浮かぶけど、確認・修正・印刷などの付随作業を忘れる
- 割り込みの存在:電話対応や急な質問など、予定外の中断が入ることを計算に入れない
これらを自力で全部考慮するのは大変ですが、AIなら「抜け漏れを洗い出す」のが得意です。
実際にAIに聞いてみよう
たとえば、こんなふうにAIに聞いてみます。
プロンプト例①:シンプルに聞く
事務職です。以下の作業にかかる時間を見積もってください。
・取引先20社分の請求書をExcelで作成する
・PDF化して各社にメール送付する
・送付記録を管理表に入力する
※Excel操作は中級レベルです
AIは「請求書1件あたり約5〜8分、PDF化とメール送信に1件2〜3分、管理表入力に1件1分…」のように、工程ごとに分解して見積もりを出してくれます。合計時間だけでなく、どの工程にどれだけかかるかが見えるのがポイントです。
プロンプト例②:もう少し詳しく聞く
来週の金曜日までに社内研修の資料(PowerPoint 15枚程度)を作ります。
テーマは「電話応対の基本」で、過去の資料はありません。新規作成です。
1日あたり資料作成に使える時間は2時間程度です。
スケジュールとしてどう進めるのが現実的ですか?
こう聞くと、AIは「1日目:構成案作成(30分)、2日目:スライド下書き5枚(2時間)…」のように、日別のスケジュールまで提案してくれます。
見積もり精度を上げる3つのコツ
AIに聞くときに、ちょっとした工夫で見積もりの精度がグンと上がります。
1. 自分のスキルレベルを伝える
「Excel初心者です」と「関数は普段から使っています」では、同じ作業でもかかる時間がまったく違います。恥ずかしがらず、正直に伝えましょう。AIは判断しないので安心です。
2. 「初めての作業か、慣れた作業か」を伝える
初めてやる作業と、毎月やっているルーティンでは所要時間が大きく変わります。「初めて担当します」「毎月やっている定型作業です」の一言を添えるだけで、見積もりの現実味が増します。
3. 「バッファ込みの時間」も聞く
仕事にはトラブルがつきもの。AIに「想定外の対応が入る可能性も含めて、余裕を持った見積もりもください」とお願いすると、理想の時間と現実的な時間の両方を出してくれます。上司への報告には「現実的な時間」のほうを伝えるのがおすすめです。
こんな場面でも使える
時間見積もりのAI活用は、日常のいろいろな場面で役立ちます。
- スケジュール調整の返信:「○○の作業があるので、△△は□時以降でお願いできますか」と根拠をもって伝えられる
- 業務改善の提案:「この作業に毎月○時間かかっています」と具体的な数字で示せる
- 残業を減らす計画:1日のタスクと所要時間を並べて、定時内に収まるか事前にチェックできる
- 引き継ぎ資料の作成:各作業の目安時間を書いておくと、後任の方がとても助かる
やってみよう:今日のタスクで試してみて
まずは今日やる予定の仕事を1つ選んで、AIに所要時間を聞いてみてください。
実際にかかった時間と比べてみると、「意外と当たってる!」と感じるはずです。そして何より、作業を始める前に全体像が見えている安心感が、仕事のストレスをぐっと減らしてくれますよ。
時間の見積もりは、慣れれば慣れるほど精度が上がります。AIという「もう一人の相談相手」を使って、毎日の仕事をもっとスムーズに進めてみましょう。